Uncategorized

怒りと諦めの狭間で、キャリアの積み方に悩む

2人目の育休から復帰して、8ヶ月が経ちます。

復帰当時の上司は40代。
ひとことで40代といっても当然色んな人がいますが、彼はいわゆるモーレツ社員。

子ども3人に奥さまは専業主婦で、いわゆる昭和の典型的なサラリーマンのお父さん。

朝は8時から夜は10時まで会社に住んでいる、24時間働いている人種、です。

そんな人種に「もっと活躍して欲しいんだけど」などと言われても、
当然のことながら、
まっっったくわたしの心に響く訳もなく、
むしろ誰のおかげで24時間働けているのか理解してんのかこの時代錯誤のオヤジは??
と大声で突っ込んでやりたい気持ち全開。
申し訳ないけれど、上司に対して尊敬の念はほとんどなく。
むしろ、自分のほぼ全ての時間を仕事に突っ込み昇進ゲームに挑んでいく彼を、ある意味白々しい気持ちで、かなり心理的には距離を取りつつ、見守っていたのでした。

そんな彼は、数ヶ月後にめでたく昇進。

わたしは冷めた気持ちで、でも悩んでいました。

この会社に、わたしの居場所はないのかも。

だって、会社の人事は、会社からのメッセージなのです。

会社が「活躍して欲しい」と思っている人物がエラくなる。そういう仕組みになっている。

つまりモーレツ社員がエラくなるということは、時短社員はいりません、ということ。

そういうエラくなったモーレツ社員によって、色々な会社の制度が作られていく。

なるほど、それで子持ちの総合職女性、特に40代以降は、1人もいないわけか。
こんな会社で働いていたら、心が殺される。

近い将来、本気で転職を考えないと。。

この会社の外でも通用する人材に、ならなければ。

男性社員の価値観にも時代の格差

今もその思いは変わっていませんが、少し社内の見え方が変わったのは、今の上司になってから。

彼は30代半ばの、同世代。
華の独身貴族、というやつ。
比較的若くしてマネジメントになっているので、いわゆる優秀な人材。

彼は長く働く人がエラい、というのはおかしい。能力のあるヤツが上に行けば良い、とハッキリいう人。

たしかに、前の上司ほどは残業もしていない。

男は仕事にフルコミット!!の同調圧力で仕方なく働いている男性陣も多いんだろうな。
若い世代とのギャップ、多分深刻なんだろうな。

今の上司のおかげで、そんなことにもふと気付いたり。

ロールモデルになって欲しい

そんな今の上司に言われるのは「ロールモデルになって欲しい」ということ。

話を聞いていると、どうも、最近入社した若い女性たちの中でも、ロールモデルとなる「働くママがいない」という声が多いらしい。

そーらみろ。いないじゃないか。
わたしだって、それで困惑してるんじゃいっ!

いやほんとにね、見渡す限り、いないんですよ。
いたはずの女性総合職、気付けば退職していなくなっている。

長時間労働しないとダメよ、をゴリ押ししてきた結果じゃないか。

ある程度エラくなっている女性たちは、軒並み独身か子なしで、ある意味、男並みか、それ以上に仕事に時間を捧げている。
(そうしないといけない空気が、あるんだと思う。)

わたしの気持ちは、行ったり来たり

わたしの中には、いろんな気持ちが蠢いています。

一つは、会社の中でエラくなって、モーレツリーマンたちに牛耳られている制度や風土を、変えてやりたい。
ダイバーシティや多様性を謳うだけで、さも人ごとのように振る舞う人たちを変えたい。

わたしがそうなれるのなら、「ロールモデルがいない」という社内の若い女性たちの、一つの心の支えになりたい。

だからこそ「なんであの人が昇進してるの?」と言われないようにしたい。
自分が成長できる仕事があれば、だからチャンスは逃さない。

もちろん、時短で働く以上、仕事での成長と言ったって「機会損失」がある。
時間じゃない、と言いたいけれど、時間をかけなければ出せない質だって、当然ある。

それでも、わたしを含む、全てのママたちが苦しむ、諸悪の根源をどうにかしてやりたい。

そんな怒りの気持ちが一つ。

もう一つは、「もうそんなのどうでもいいよ」っという揺るがない諦めの気持ち。

日本の長時間労働、完璧主義というある種の国民病、そしてナチュラルな男尊女卑の風土は、程度の問題こそあれ、わたしの世代では、どだい変わらない。

なぜそんなことのために、わたしのたましいを削ってまで、何かをしてやらなくてはいけないんだろう?

夫を育てて彼の家庭進出をなんとか促し、家事時短を限界まで極め、子どもとの時間も大事にしながら、できる限り仕事に時間を突っ込む生活の先に、果たしてわたしの幸せはあるんだろうか?

器用貧乏だからなんとかなっているだけで、そもそも、自分は人付き合いも、喋ることもそんなに好きじゃない。

新規事業で人を巻き込むような力もないし、推進力も大してない。
決まったことを着実に進めていく方が、性格に合っている。

社内ネットワーキング作りもできないし、飲み会も嫌い。
あの人がどうとか、この人がああだとか、裏で噂話や悪口を言うのも性に合わない。

わたしがただ望むのは、娘たちの成長をしっかり見守って、親として後悔のないサポートをしてあげたい。
ある程度、苦痛でも嫌でも無い仕事を、負担感の少ない働き方で働きたい。
綺麗事ではなく、もちろん、お金も必要だけれど…。

40代に向けた種まきを忘れない

自分のタスクには、重要なことと緊急なことがある、というのは有名な話だけれど、
40代を見据えた種まきは、ぜんぜん緊急じゃないけれど、忘れないようにしなきゃ。とはいつも思うこと。

仕事でのチャンスは、つかむ。
後悔のないよう、子どもとの時間を過ごす。
幸せに生きるために、夫と結婚したことは忘れない。
幸せになるために、仕事をする。仕事を選べるようになる。

この思いや決意を忘れずに、40代になるまでを過ごしたい、と思うのです。